夢は事業所対抗の「箸技」大会!
- 徳永武史(ぺけぺけ)
- 5月28日
- 読了時間: 5分
更新日:6月5日
記:箸タイマー ぺけぺけ(徳永)
さいたま市浦和にある、福祉ネットワークさくらさんへお邪魔しました。
代表の横山さんから、事業所の3か所それぞれに「箸技」をレクチャーして欲しいと頼まれてたんだネ~。
事業所さんの都合の良い日に合わせて3回に分けて通えばいいのかな?と思っていたらとんでもない!午後1時半から3か所をぶっ続けで訪問するという、箸学会史上初のトリプルヘッダーです。もけもけ(横瀬)と2人では心もとないので、今回は なかなか(中崎)にも緊急出動してもらいました。きっと彼女もネットワークさくらさんの新しい顔「さんかくカフェ」でのランチを楽しみにしているはずなんですよネ~。世界大会で受賞経験のある岩澤正和シェフがボランティアで監修してくれたナポリピッツアがメチャクチャお・い・し・い!

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そのピッツアの生地や、販売している手作りのクッキーなどを作っているアトリエ・モモさんがまず最初のレクチャー先です。
さんかくカフェのすぐ隣にあるのがネットワークさくらさんの本部。その3階に就労継続支援事業所兼工房と生活介護事業所の「アトリエ・モモ」はありました。
ピッツアの後にアイスクリームまで食べ、約束の時間に遅れてしまった私たちをワーッと歓声をあげて迎えてくれました。

障害の種類や幅が違うみなさんですが、単純な「箸ピー」ゲームにこぞって参加。利き手だけでなく、反対の手でもやりました。反対の手は初めての人が多く、ピーナッツをつかめなくて悔しがったり笑ったり。次の「積みピー」では集中力を切らさない人やあきらめの早い人などまちまちでした。「箸ピー」「積みピー」のチャンピオンたちへのトロフィー授与式には、拍手と大きな声での喝采、おめでとーが飛び交いました。


横山代表から「箸の先生たちは、次は1階の事業所へ行きます。いいですか、今後月に1回は事業所対抗の箸技大会をやりたいと思います。だからみんな練習するんだよー」
みんな え~!やりたいやりたい!
その1階は地域密着型通所介護「さくら倶楽部」とその奥に認知症対応型通所介護「第2さくら」があります。
当初は15名くらいの参加者と聞いていたのですが、20人は軽く超えもうひとつ部屋を用意しなければなならいほどの大人数にビックリ!「箸タイム」が足りないので2人ペアを組んでやることになりました。用意された小部屋には比較的重度の認知症の人が集まっているため、介助スタッフが多くつきそってくれました。ここは なかなかがゲームを進行してくれます。となりの大部屋とはちがい人数も少ないので、「箸タイム」はひとりひとりに渡って箸ピースタート。介助スタッフの盛り上げ方がうまく右手/左手ともチャレンジ!利き手ではない方も思いのほか好成績でした。

デイサービスでの熱戦 ⇒ https://youtu.be/5Zz3ihQxFls
20人に迫る大部屋は、もけもけの他、横山代表やスタッフが走り回っての「箸ピー」です。
その後ここでは「積みピ―」をやり、小部屋では「積みリン」の雪だるまや斜塔をやりました。また、皆さんの楽しみ様に刺激されたのか、スタッフもやってみたいとスタッフ積みピー対戦が行われ利用者さんが応援する場面も。
大部屋でのチャンピオントロフィーの授与式には、小部屋からも拍手が送られました。

さていよいよ最後の放課後等ディサービスの事業所へ。こちらはちょっと離れた場所にあり横山代表が案内してくれました。代表は仕事が重り、ここは私たち3名とスタッフさんたちに任されました。看板の「ステップ・モモ」が見えてくると、今日ここには一番の元気もんのI君が来ますからね、と横山さん。

教室に入ると、そのI君はすでになにやらご機嫌がすぐれぬ様子ではありませんか(汗)
ホワイトボードには「めざせハシマスター 1かいはやってみよう」とあり、はて?生徒たちは経験者なのか未経験なのか分からぬまま10人ほど集まったところで、めざせハシマスターはスタート。

箸ピーをはじめると、さっそく生徒たちの個性が爆発!彼にとってはスヌーピーのライナスの毛布のような存在なのか、タブレットを決して手放さない子。なぜ僕は左手でピーナッツをつかめないのかと絶望の果てに大泣きしてしまう子。なにをやってもニコニコ笑顔を絶やさないのんびりやさん。後半のライナス君は、われわれ大人をロボットに見立てるのか?整列させたりクルクル回転させたりとコントロールすることに夢中!こんなことを書くとまるで授業崩壊?と思われてしまいますが、そうではありません。なんとI君が、何が気にいったのか「箸ピー」「積みピー」に一番真剣に取り組んでくれました。そして「箸ピー」では断トツの成績で優勝してしまいました!世界の果てで大泣き君は「積みピー」では3個達成して絶望の淵から一気に天にも昇らんばかりのはしゃぎぶり。みんなそれぞれ濃い~時間を過ごしてくれました。私たち3人が疲れのピークを通り越したハイな状態で臨んだ「ステップ・モモ」。怒涛のトリプルヘッダーにふさわしい、なんとも楽しい体験が出来ました。



障害者支援に高齢者介護、そしてCafé運営。ネットワークさくらさんの懐(ふところ)の深さを実感させられた半日となりました。
事業所対抗の箸技大会、ぜひ実現しますように。
福祉ネットワークさくらさんの世界はコチラ ⇒ https://www.net-sakura.jp/


<この記事の執筆者>
2022年10月より、コミー(株)から国際箸学会に出向しています。コミーでは営業を担当していました。「箸タイム」購入者に向けて講習を行ったり箸技を広げる「箸タイマー」としてお手伝いをしています。
「ぺけぺけ」は、あだ名で呼び合う「笑いヨガ教室」に参加したときに自分で付けたあだ名です。同じく出向社員の横瀬さんが「もけもけ」に決めたので、私は反射的に「ぺけぺけ」にしました。
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